『撰述オートマタ』(以下、当サイト)では、駆け出しの個人事業主が抱える「帳簿の付け方や保存方法がわからない」という悩みを解決すべく、Excelで運用できる本格的な複式簿記システム――「Excelの複式事業簿」の作成方法を紹介してきた。
その後、機能をさらに研ぎ澄ませ、当サイトの記事だけで完結できる「新版・Excelの複式事業簿」へとアップデート。
しかし、「新版・Excelの複式事業簿」を完成させた際に、ひとつの考えに思い至った。

そもそも、簿記の知識を持っていない自営業者でも扱えるExcelの複式事業簿があれば、それが一番ベストなのでは…?
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簿記の知識がない人でも使えるExcelの複式事業簿を目指す
飲食店経営やWebライター、YouTuberに至るまで、フリーランスを含めた個人事業主として働く人は、現代ではもはや珍しくない。
そんな自営業の第一歩を踏み出したとき、まずぶつかる壁の一つが「帳簿をどうするか」という問題だ。

現在、個人事業主向けのクラウド会計ソフトの相場は、契約するプランによっても異なるが、年間でおよそ2万円から3万円、月額に換算すれば2,000円から3,000円程度となってくる。
事業を立ち上げたばかりで、1円でも経費を抑えたい時期の初心者にとって、この固定費は決して小さくない。
また、いくら利便性の高い会計ソフトとはいえ、簿記の知識がない状態では、結局どの項目に何を入力すればよいのか迷ってしまうという本末転倒な事態も起こり得る。
そこで、Excelで帳簿を自作することにより、これらすべての問題を一掃する。
自作であればソフトの利用料は永続的に「0円」――無料だ。
今回構築する「零式」のシステムは、複雑な仕訳のルールを覚える必要すらない。
日々の取引を、見たまま、ありのままに1行入力していく――ただそれだけで、裏側のメインフレームが複式データを自動生成する仕組みを目指した。
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「零式・Excelの複式事業簿」では簿記の知識が不要!
通常、複式簿記にて帳簿を記帳していく場合、「資産」や「負債」といった分類から、「借方」「貸方」という貸借区分、総勘定元帳への転記や減価償却仕訳まで、個人事業主としては簿記3級の知識がないと自身で記帳していくことは難しい。
先に撰述したように、「零式・Excelの複式事業簿」では簿記の知識を持ち合わせていない人でも扱えるシステムとなるよう組み上げていく。
もし必要な知識があるとしたら、「消耗品費」や「旅費交通費」など、その取引ではどの勘定科目にあてはまるかという判断のみである。

なんだ、じゃあ結局簿記の知識が必要なんじゃん。「消耗品費」ぐらいなら分かるけど、「減価償却」?とか「租税公課」とか意味分からんもん

大丈夫!使うべき勘定科目の具体例を用意しているのと、ぶっちゃけAIで質問すれば簡単に答えてくれる!あとは1行ずつ取引を入力・選択していくだけでOK

「零式・Excelの複式事業簿」の日常での入力操作は、以下の6段階で完結する。
- 日付の入力
- 取引区分の選択(収入や支出など)
- 勘定科目の選択(分からなければAIに相談!)
- 決済手段の選択
- 金額の入力
- 詳細な内容の入力


勘定科目の選択に迷った場合は、ChatGPTやGeminiなど、生成AIへテンプレートに合わせて質問すればOK。
テンプレートについては『零式・Excelの複式事業簿~AIへの質問用プロンプトまとめ~』にて解説している。


「取引帳」シートへ日常の感覚でデータを入力していくだけで、システムが裏側で正規の「複式簿記」を自動生成してくれる。
これにより、高価な会計ソフトや税理士の手を借りずとも、 青色申告特別控除65万円の適用対象 65万円控除の対象になるには以下の条件が必要となる- 複式簿記:仕訳帳・総勘定元帳を備え、損益計算書と貸借対照表を申告書に添付すること。
- 期限内申告:法定申告期限(原則3月15日)までに正しく申告を完了すること。
- e-Tax(電子申告):PCやスマホから電子的に申告を行うこと(※郵送・窓口提出は55万円控除)。
- 所得区分:事業的規模の「事業所得」または「不動産所得」があること。
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国税庁が規定する「優良な電子帳簿保存」について
国税庁は、一定の要件を満たす電子帳簿を「優良な電子帳簿保存」として定めている。
結論から言えば、無料の環境下でこのシステム要件を100%網羅することは構造上不可能である。
これを満たすためには、基本的にJIIMA認証(電子コミットメントの認証規格)等を受けた市販の有料クラウド会計ソフトの導入が必須となる。
個人事業主が目指す最高峰のリワードである「青色申告特別控除65万円」において、この優良な電子帳簿保存はたしかに条件の一つとして並べられているが、現行のルールでは必須要件ではない。
優良帳簿を用意できずとも、「正規の複式簿記での記帳」と「e-Tax(電子申告)による確定申告」という別の条件をクリアしていれば、基本的に65万円の控除を受け取ることができる。
ただし、今後の税制改正の議論の中で、将来的に「優良帳簿の保持」がさらなる上位リワード(75万円控除など)の絶対条件となった場合などは、有料ソフトへのリプレイスを迫られることになるだろう。
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零式・Excelの複式事業簿~作成ガイドライン~
「新版・Excelの複式事業簿」はWindows版Excel 2021を基に解説しています。
Excel 365やMac版をご利用の場合、一部表示や機能に違いがある場合があります。
~零式・Excelの複式事業簿~
ガイドライン
――作成マニュアル――
――利用マニュアル――
