零式・Excelの複式事業簿~第7章:全体集計~ 

Excelマネジメント

自営業の第一歩を踏み出したとき、まずぶつかる壁の一つが「帳簿をどうするか」という問題

簿記の知識なんてないし、自分で帳簿をつけるのは難しそう。
でも会計ソフトってちょっと手が出ないし……

そんな問題を解決するため、簿記の知識が無くとも、日々の取引を見たまま、ありのままに1ずつ行入力していくだけで、システムが裏側で正規の「複式簿記」を自動生成してくれる「零式・Excelの複式事業簿」を構築していく。

第7章では、初心者でも収益や損失の現状を把握しやすい「全体集計」を作成していく。

~零式・Excelの複式事業簿~
ガイドライン

――作成マニュアル――

――利用マニュアル――

本記事はWindows版Excel 2021を基に解説しています。
Excel 365やMac版をご利用の場合、一部表示や機能に違いがある場合があります。

本連載で提供する「Excelの複式事業簿(以下、本システム)」および関連する解説記事は、個人事業主の帳簿作成業務をサポートするためのツールです。ご利用にあたっては、以下の事項にご同意いただいた上で、ご自身の責任において運用をお願いいたします。

1. 本システムは補助ツールであり、税務上の保証を行うものではありません
本システムは、入力されたデータに基づき機械的に複式簿記の計算および集計を行う「計算補助ツール」です。出力された数値の正確性や、それが税法上正当なものであるか(青色申告の要件を満たすか等)を完全に保証するものではございません。

2. 最終的な申告責任は事業主様に帰属します
確定申告における最終的な内容確認および納税の責任は、すべて事業主様ご自身に帰属いたします。本システムを利用して作成した帳簿や決算書によって、万が一税務調査で指摘を受けたり、追徴課税等の不利益が生じた場合でも、当サイト(撰述オートマタ)および筆者は一切の責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。

3. 事業ごとの個別事情には対応できない場合がございます
本連載の解説は、一般的な個人事業主を想定した「基本ルール」に基づいています。事業の形態や規模、適用される特例などによっては、記事で触れていない特殊な処理や追加の仕訳が必要になるケースがございます。自身の事業における特有の税務処理について判断に迷われる場合は、必ず管轄の税務署や顧問税理士などの専門家にご確認ください。

4. 独自のカスタマイズに関するサポートについて
本システムは、関数や数式が精密に連携して動くよう設計されています。ユーザー様ご自身でシートの保護を解除したり、列を挿入したり、数式を書き換える等のカスタマイズを行った場合、思わぬ計算エラーやデータの消失を招くリスクがございます。万が一システムが崩壊した場合、原因の特定や復旧は各自でご対応いただくことになりますので、確かな知識をお持ちでない段階での独自の改変は控え、可能な限りデフォルトの構造のまま大切に運用していただくようお願いいたします。

零式・Excelの複式事業簿――全体集計について

日々の取引帳への入力を続けていくと、「結局、今の自分の事業はどういう状態なんだろう?」と確認したくなる時が必ず来る。

一般的な会計の世界では、会計ソフトを利用していない場合、試算表などを用いて月次ごとの資産状況や損益の把握を行う。

「零式・Excelの複式事業簿」でも万能表を使えば試算表として表示させることが可能だ。

しかし、試算表などの利用はやはり会計や簿記の知識が必要になってくるため、「零式・Excelの複式事業簿」では「全体集計」というシートを用意し、初心者でも家計簿のような感覚で現在時点の状況を把握することができるようにした。

資産残高や収益や費用の合計が一目でわかる

零式・Excelの複式事業簿――「全体集計」シートの作成

手順①:シートを作成してピポットテーブルを挿入する

  • 新シートを開いて、名前を「全体集計」にする
  • [挿入]タブから[ピポットテーブル]を開いて[テーブルまたは範囲から]をクリック
  • [テーブル/範囲]に「shiwake_data」を入力して[OK]をクリック
  • 左上の[ピポットテーブル名:]に「pt_overview」と入力して確定
  • 右側のフィールドの「日付」にチェックをつける
  • 「月(日付)」を[列]ボックスに移動させて、「月(日付)」「日付」を削除する
  • 以下のように残りのフィールドをボックスに配置する
    • 列:[年][月(日付)]
    • 行:[分類][科目ID][勘定科目]
    • Σ値:[金額]
  • 新シートを開いて、名前を「全体集計」にする
  • [挿入]タブから[ピポットテーブル]を開いて[テーブルまたは範囲から]をクリック
  • [テーブル/範囲]に「shiwake_data」を入力して[OK]をクリック
  • 左上の[ピポットテーブル名:]に「pt_overview」と入力して確定
  • 右側のフィールドの「日付」にチェックをつける
  • 「月(日付)」を[列]ボックスに移動させて、「月(日付)」「日付」を削除する
  • 以下のように残りのフィールドをボックスに配置する
    • 列:[年][月(日付)]
    • 行:[分類][科目ID][勘定科目]
    • Σ値:[金額]

手順②:ピポットテーブルの見た目を整える

  • Σ値の「個数/金額」をクリックして[値フィールドの設定]を開き、集計方法を「合計」にして、表示形式を変更する
    • [分類]を「通貨」、[記号]を「なし」に、[負の表示形式]を「1,234」にして[OK]をクリック
  • [デザイン]タブの[レポートのレイアウト]から[表形式で表示]を選択
  • ボックスに割り振った「科目ID」をクリックして、[フィールドの設定]を開く
  • [小計]を「なし」にして[OK]をクリック
  • [デザイン]タブの[総計]から[行のみ集計を行う]を選択
  • [科目ID]の横の「▼」をクリックして開き、「昇順」をクリック
  • 見た目がすっきしりた全体集計シートが完成する
  • Σ値の「個数/金額」をクリックして[値フィールドの設定]を開き、集計方法を「合計」にして、表示形式を変更する

    [分類]を「通貨」、[記号]を「なし」に、[負の表示形式]を「1,234」にして[OK]をクリック

  • [デザイン]タブの[レポートのレイアウト]から[表形式で表示]を選択
  • ボックスに割り振った「科目ID」をクリックして、[フィールドの設定]を開く
  • [小計]を「なし」にして[OK]をクリック
  • [デザイン]タブの[総計]から[行のみ集計を行う]を選択
  • [科目ID]の横の「▼」をクリックして開き、「昇順」をクリック
  • ラベル
    見た目がすっきしりた全体集計シートが完成する

零式・Excelの複式事業簿――「全体集計」シートの使い方

「零式・Excelの複式事業簿」の「全体集計」シートは、家計簿の集計表のような感覚で、月や年ごとの収益・費用を直感的に確認することが可能になっている。

たとえば「この月交通費にいくらかかってたっけ?」といったことを確認する場合、全体集計シートの利用が一番簡単に確認することができる。

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